映画　「メトロポリス」

映像の美しさに驚いた。
かなりの製作費が投入されているそうで、十年前ぐらいの作品だけれど、この映像は本当にすごいと思う。

バベルの塔の物語のように、昔から人間は、つくっては壊し、つくっては壊しの繰り返しなのかもしれない。
神話的な崩壊のイメージは、「天空の城ラピュタ」をはじめ多くのアニメで繰り返されてきたイメージだけれど、この作品のそれは、格別虚しい気がした。。

だが、この主人公の少年みたいに、愚直なまでの思いやりの心のみが、狂気や冷酷な世界で、唯一完全な崩壊を回避させてくれるものなのかもしれない。

人が人であるためには、自分が誰であるかを知るためには、たぶん思いやりのある友が必要なのだろう。

手塚治虫が直接この原作をつくっているわけではないようだけれど、手塚キャラの数々がなつかしい作品だった。