エリザベス女王の特集番組を見て

最近、BSでエリザベス女王の特集があっていて、なかなか面白かった。
http://www.nhk-g.co.jp/program/documentary/bs_worlddocumentary/index.html


特に感心したのは、人の心をつかむスピーチ。


アイルランドをイギリスの元首として百年ぶりに訪問した時は、まずゲール語であいさつした。


そして、以下の言葉を述べていた。


「今思えば、違う方法もあった、最初からない方が良かったと思うこともあります。」


なんと胸を打つ言葉だろうかと感嘆させられた。


また、911後のアメリカのグラウンドゼロを訪れた時は、


「この事件を深く歎き悲しんでいます。その気持ちは、被害に遭われた方々を思う私たちの気持ちの証拠です。」


という意味のことを述べていた。


短い、平易なことばの組み合わせで、本当に効果的な表現を的確にされているのに、あらためて感心させられた。


イギリスの国民が、いかに王室好きで、女王を中心にまとまっているかについても、番組を見ながらあらためて感じさせれた。


なんというか、不世出の女王なんだろうなぁと思う。


毎日、あらゆる新聞や雑誌に目を通し、届けられる報告にも目を通して、最新の国内外の情勢や動きを把握しているというのも、あのご高齢ですごいなぁと感嘆させられる。


王室というのは、一種のアートなんだろうなぁと、あらためて思った。


それにしても、いろいろと王室に対して、時にはかなり辛辣に痛烈な言葉も自由に言いながら、王室をリラックスした様子で愛しているイギリスの国民というのは、なんだかちょっと羨ましい。
お国柄というのもあるのだろうけれど、王室の側にも国民の側にも余裕やユーモアがあって、適度に笑い飛ばしながら、それはそれできちんと運営して回っていくというのは、やっぱりイギリスは大人の国なんだろうなぁと考えさせられる。