- 出版社/メーカー: マクザム
- 発売日: 2007/05/25
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李王朝中期の、宣祖から光海君、仁祖反正の時代を描いていて、とても面白かった。
主人公は、キム・ケシという、貧しい家の生まれから女官になり、光海君の信頼を得て権勢をほしいままにした実在の人物がモデル。
また、イ・イチョムという、君側の奸の極みのような人物が、キム尚宮と手を組み、光海君のもとで前の国王の大妃を十年間も西宮に幽閉し、その王子のまだ幼い永昌大君を江華島に流した上に、光海君の知らないところで殺害してしまう。
民心はどんどん光海君から離れて、最後は仁祖によってクーデターが起き、イチョムもキム尚宮も倒される。
こうした激動の時代を描いているのだけれど、なんというか、こうならざるを得ないような、人間の業がよく描かれていて、見ていて真に迫っていてとても面白かった。
光海君が決して暗愚な国王ではなく、明と清の間に立って苦悩し、なるべく朝鮮が滅びないように柔軟な外交を心がけながら、国際感覚のない家臣たちに苦しめられる姿も、見ていて同情させられた。
キム尚宮を見ておくと、この時代の李王朝の歴史がけっこうわかり、似たような時代を描いているドラマの「ホジュン」や「一枝梅」もとても理解しやすくなる。
また、このドラマの中で、イチョムに接近して世直しを目指しながら、最後は処刑される悲劇の知識人・ホギュンは、「ホン・ギルトン」の作者であり、「ホン・ギルトン」もドラマ化されているので見るとけっこう作中人物が光海君や永昌大君がモデルになっていることがわかって面白い。
韓国の歴史ドラマを見る時に、最初におさえておくとけっこう良い作品かもしれない。
にしても、李王朝のドロドロは、本当になんというか。。
リアルにあまりにも悲劇すぎると思う。