河村とし子 「み仏様との日暮らしを」

み仏様との日暮らしを―キリスト教から浄土真宗へ

み仏様との日暮らしを―キリスト教から浄土真宗へ

とてもすばらしい本でした!

著者は、クリスチャンの家庭に育ち、自身熱心なクリスチャンだった。
ところが、結婚した相手の両親は、篤信の浄土真宗の念仏者。
当初はぜんぜん一緒に暮らすことを考えてなかったが、大戦末期の疎開で夫の両親と同居することに。

そこで、著者は舅姑をキリスト教に改宗させようと毎日聖書をもってキリストの福音を説くが、舅も姑もただにこにこしてよく聴いてくれて、ぜんぜん文句を言わない。
舅も姑も、ぜんぜん浄土真宗を嫁に押し付けようとはせず、念仏を称えろとも一言も言わない。

次第次第に、舅と姑の、不思議な穏やかさと人間性に心ひかれて、いろんな経緯を経て、著者が浄土真宗の教えに出遇っていく。

著者の義理の母・河村ふでさんの、妙好人としての深い智慧とあたたかい人柄がこの本を通じてうかがわれて、とても良い本でした。

そのほかにも、いろんな貴重なメッセージや智慧がぎっしり詰まっていて、読むと、浄土真宗って本当にすばらしいなあって思います。

浄土真宗に心を寄せる方、あるいは、格別浄土真宗のことはまだよく知らなくても、道を求める人、ほんとうの宗教とは何かを尋ね求めている人に、ぜひオススメの一冊です!

ありがたい本でした。