菅政権1年、日米関係など成果強調…枝野長官
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110608-OYT1T00013.htm
この記者会見について動画を見てみた。
記事には載っていない内容も多々あり、ためになった。
今はきちんと動画もあるので、それを見た方が正確に内容を理解できる。
便利な時代である。
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4949.html
まず、この動画の九分三十秒ぐらいのところから。
枝野さんは、
「菅政権であるからこそできた実績は何か、またのこりの任期で何をめざすのか」
という質問に対して、
「地域主権は大きく前進したこと、防衛大綱の見直しも大きく前に進んだこと、を挙げ、
そしてこれから国会の理解を得る必要があるが、障碍者基本法、情報公開法の改正、公務員制度改革、を挙げて、さらに昨年の今頃の時期と比べると日米関係については大きく改善した」
ということを述べている。
さらに、記者から、
「一年前の今頃は菅政権は消費税増税と脱小沢を掲げていたがその二つは進んでいないと思うがどうか」
という質問がなされたのに対し、
枝野さんは、
「脱小沢ということは菅総理は言っていない、メディアが言っていたことである、さらに社会保障を将来に渡って安定させるため、社会保障と税の抜本改革を一歩ずつ前に進めてきた、一定の前進があり、今大きな局面を迎えている」
ということを述べている。
また、
基地問題は必ずしも十分に進んでいない、特に沖縄の皆様に申し訳なく思っている、
ということもきちんと述べている。
「自民党政権と民主党政権の違いは何か」という質問に対しては、
「これについてはいろんな評価があると思うが、地域主権についてのこの一年間の前進は、政権交代によって政権の考え方の大きな変化があったからだと思う、それからいわゆる政治主導についてはいろんな評価があるのは間違いないと思うが、政治主導の行き過ぎの弊害もあったことも否定はしないが、官と政の関係について、大きな意味では、より良い方向に一歩か二歩進んでいる、これをよりこなれた形にしていくことが今後進めるべきことだし、弊害や行き過ぎも時間の経過とともに練れていけると思う」
という内容を述べていた。
どれも、妥当で思慮深い発言ではないかと思う。
また、この記者会見では、原発事故調査・検証委員会について、
「検証委員会は、しっかりと、国民の皆さんが今回の事故についていろんな疑問を持たれている、政府からの指示が徹底されなかったこと、情報が上がってこなかったこと、それらについてしっかり調査と検証を期待している」ということ、
および、「菅総理が個人的に委託したのでなく、政府としての閣議決定なので、閣議決定が覆されない限り、厳しく検証が政権が変わってもなされる」
ということを述べている。
原発事故・検証委員会についてのことも、この記事でも触れればいいのにと思う。
菅政権は、この困難や逆風の中で、よく一年間耐えてきたし、よくがんばってきたのではないかと、あらためて枝野さんの記者会見を聴きながら思った。
枝野さんが言っていたこと、若干補足するならば、
・諫早開門の決断。
・硫黄島遺骨収集。
・インドとのEPA
・原発事故・検証委員会の立ち上げ
・新エネルギー政策の提起
などもこの一年間の菅政権の大きな仕事だったと思う。
マスコミは、七月、ないし今月での退陣などと煽り立てているが、本当にそれでいいのだろうか。
【菅降ろしに原発の影 首相なぜ追いつめられた】(東京新聞6月3日付記事)
http://d.hatena.ne.jp/elkoravolo/20110606/1307317780
あんまりころころ政権が変わるより、今少し長くやった方が、さらに大きな仕事ができるし、前に進むことも多いのではあるまいか。