ドラマ 私は貝になりたい

もう三年ほど前、ドラマで「私は貝になりたい」という番組があった。
http://www.ntv.co.jp/watakai/

(以下はその時の感想)

BC級戦犯に指名されて、死刑判決を受けたけれど、家族の必死の嘆願で奇跡的にいのちが助かった実在の人の御話。

敗戦後、上官の命令でやむをえず実行した人や、あるいは部下の責任を背負った人、ほとんど不可抗力でどうにもならない状況の責任を背負われた人など、何の罪もない多くの人が、BC級戦犯として処刑されていった。
その数は、937名にのぼるという。
死刑にはならなかったものの、指名をうけた人は五千人以上だという。

日本の敗戦による罪を、これらの人が背負わされて、塗炭の苦しみを味わったことを、忘れてはいけないと思った。

戦争は、戦時に自国や他国の人々が殺傷されるだけでなく、戦争が終わった後まで、戦犯として、多くの人に塗炭の苦しみを味わわせることになる。

このドラマでもあっていたけれど、日本のBC級戦犯が収容されている監獄や病棟では、米兵による暴行がけっこうあったらしい。
日本人による捕虜虐待は裁判で裁かれたけれど、米兵による捕虜虐待の罪はいったいどうなったのだろう。
最近も、イラクアルカイダの兵士への米軍の虐待が問題になっていたけれど、アメリカという国が勝ち続ける限り、米兵のそうした問題はあんまり法による裁きを受けないことが多いのかもしれない。
しかし、長い目で見れば、きっと因果の道理の裁きを受けることになるだろうと思う。

なんにしろ、戦争ってのは、本当にいやだなあと、BC級戦犯裁判の面から見ても、つくづく思った。