絵本 「悲しい本」

悲しい本 (あかね・新えほんシリーズ)

悲しい本 (あかね・新えほんシリーズ)


息子を失った父親。

その、気も狂わんばかりの絶望と悲しみ、

それを、真っ向から取り上げているこの絵本は、絵本がいかに大人にとってのためのものでもあるかを、あらためて教えてくれる。

並みの文学より、こっちの方がすごい。

悲しみの果てに、この主人公が見るのは、ロウソクのともし火であり、悲しみもまた、愛があればこそだということであり、うまく言葉ではあらわせないが、希望というものなのだと思う。