「もっと知りたい シャガール」

わかりやすくシャガールの人生や作品について解説してあり、面白かった。

シャガールの絵にユダヤの伝統の影響が色濃くあることは知っていたが、しばしばカバラの図像が用いられているとは知らなかったので、とても興味深かった。

また、よく描かれている牛は、イスラエルの象徴だそうである。

キリストの十字架は、シャガールの場合、どうもユダヤ人の受難を現す場合も多かったようである。

随分と苦労や受難も多い時代で、心労も絶えなかっただろうに、花束や生命の木のモチーフに見られるように、幸せや愛や平和も描き続けた。
さらに、ユダヤの受難も独特な形で描いて昇華しようとした・
そういったところに、シャガールの魅力もあるのだろうと、読みながら思った。