絵本 「生きていたキジムナー」

いきていたキジムナー (沖縄平和絵本シリーズ)

いきていたキジムナー (沖縄平和絵本シリーズ)


すばらしい絵本だった。


キジムナーというのは、沖縄にいると言われている妖精で、古い大きな樹を住みかにするそうである。


ある大きなガジマルの木に、男の子と女の子のキジムナーがいたそうだ。


近所のおじいさんとおばあさんは、その姿を見たことはなかったが、よく物音がするし、おじいさんとおばあさんの家の庭の井戸でよく水浴びをしていたそうである。
そして、御礼に魚をときどき庭先に置いて行ったそうである。
おじいさんとおばあさんも、そのキジムナーたちに、ときどきお芋をふかして置いてあげていたそうである。


やがて戦争が始まり、何もかもが焼きつくされ、ガジマルの樹も破壊されてしまった。


生き残った村人たちは必死に働き、島を復興させていった。


おじいさんとおばあさんは、ある日、もういなくなってしまっていたと思っていたキジムナーたちが戻って来たことを悟る。
キジムナーが生きていてくれたことに、大きく感動する。


とても良い絵本だった。


キジムナーや、いろんな妖精や神々のような存在が、平和に生きていけるような世の中こそが、本当に最も大切なことだと思う。