- 作者: 柳田邦男
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/04
- メディア: 単行本
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- 作者: 柳田邦男
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/10/28
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とても良い本だった。
「見る眼」と「気づき」。
つまり、自分がどのように対象をきめ細かく見ているか、そして自分は見る対象にどのような意味を見出しているか。
この感性が大切であること。
専門バカであるより、良識や内面の豊かさこそ大切であること。
自分の人生の星座を見つけること。
耳を傾けるコミュニケーション力こそ大切であること。
などなど、とても心に響くメッセージが詰まっていた。
また、河合準雄さんが柳田さんに言ったという、
「自分自身の崖っぷちに立ち、もうこの先はない、というぎりぎりの切羽詰まった心境になって、その中で結果のことなど考えず、全身を投げ出すぐらいの覚悟でやれば、意味が出てくる」
という言葉は、とても考えさせられた。
「その時その場の真実に賭ける」
という言葉も。
あと、個人的には、水俣の地元学の記述のところで、吉本哲郎さんの御話が出てきたのが、とてもなつかしかった。
私も以前、向こうは覚えておられないかもしれないけれど、十年以上前に何度か吉本さんにいろんなことを教えていただき、とても楽しかった思い出がある。
とても良い一冊だった。