萩尾望都 「A-A'」

A-A’ (小学館文庫)

A-A’ (小学館文庫)

面白かった。
萩尾望都のSF作品がいろいろ入っている一冊。

この中に出てくる、一角獣種という、ちょっと変わった種族の人々の、なんだかぎこちなくて生きづらそうで繊細な姿が、全くのフィクションのはずなのに、妙にリアルで、自分の知っている人や、あるいは自分自身の中に、なんだかこんな要素あるかもなぁとしみじみしながら読んだ。

あと、「六月の声」という初期の短編は、なんだか主人公のエディリーヌといい、物語といい、不思議と心に残る話だった。
「金曜の夜の集会」も、明日があるということがどんなにすごいことか、あらためて考えさせられるすごい短編だった。

萩尾望都は、やっぱ面白いなぁ。