絵本 「女神イシス」

女神イシス (世界の神話絵本)

女神イシス (世界の神話絵本)


古代エジプトの女神イシスの神話はとても興味深い。


他の本でもしばしば読んだことがあるが、この絵本で読んで、あらためて興味深かった。


夫のオシリスが、オシリスの弟のセトに殺された。
イシスは長い苦労の後、オシリスを復活させ、ホルスという子どもを産む。
ホルスを大事に育て、ホルスはやがて青年に達すると、セトを倒す。
しかし、イシスはセトをも許すようにホルスに諭す。


という物語。


これは昔から言われることがだが、とても新約聖書のマリアとイエスの話によく似ている。


以前、古代エジプトのいろんな展示を見た時にも、ホルスを抱えるイシスの像が多数あり、そのどれもが聖母子像にしか見えないので、非常に驚いたことがある。


新約聖書の物語が、古代エジプト神話を下敷きにしているのか。
それとも、古代エジプトの人々が、何か非常に深い霊感で、遠い将来に起こる出来事を予感していたのか。
それとも単なる偶然の一致か。


人間の心の深層に、何かこのような形があるのか。


とても興味深いと思う。