2011-11-27 冬の道 文学 「冬の道」 あてどなくさまよう心は、 凍てつく冬の寒さの中。 ぬくもりを求めんとすれども、 憩う場所もなし。 春は遠く過ぎ去り、 今は冬へ向かうばかり。 一人歩く道のりは遠く、 足どりは重し。 この胸に抱く面影のあらば、 まだしもぬくもりのあるものを。 今ははや、面影もなく、 ただ一人、歩むのみ。 冬の道歩き通さば、 いつか春に至らむか。 いつか春に至らむ、 ただ冬の道歩かむ。