野田さんの中道代表辞任と小川さんの新代表就任に関しての雑感

中道の新代表が小川淳也さんに決まった。
代表選で、小川さんは社会改革と国会改革の二つを掲げていた。
人口減少に対応した安心できる社会づくりと、国会の活性化はとても重要なことだと思う。

以前、直接小川さんに私も質問させていただいたいことがあるが、とても熱くかなり長く、一生懸命答えてくださり、ともかくその熱さに感じ入ったことがある。
河合継之助をとても尊敬しているそうだが、本当に武士みたいな人物と思う。
その良さが発揮されていくことを願いたい。

野田さんは、代表辞任を表明した議員総会で、絞り出すように以下のメッセージを述べていた。このメッセージを、しっかりと小川さんと、中道の政治家には忘れずに受けとめていって欲しい。

「せっかくこの“中道”という種火が灯りました。

それを守っていただき、平和主義を徹底をし、そして生活者ファーストの観点からの改革を行い、クリーンな政治を実現をするということは、
もう一つの大きな与党の塊に対して、常にもう一つの考え方が、誠実性があるぞということを、示していかなければならないと、私は思います。

その思いを、しかも一千万票もの比例票が出てるわけでありますので、そうした票を死に票にしてはいけないという風に思います。

その思いを継いでくださる方を、ぜひ手をあげていただきたいと。

これも苦しい道です、困難な道かもしれませんが、覚悟をもって手を挙げてくださる方が来てくれれば、大変ありがたい、と思います。

私も一兵卒として、渾身の力をこめて、渾身の力をこめて、お支えをしていきたいという風に思っています。」
(この動画の3分30秒ぐらいから。 https://www.youtube.com/watch?v=KCmzAoqYeQ4  )


胸打たれるメッセージだった。

野田さんが消費税減税にぶれたことを批判するツイートを散見する。

しかし、それを言うならば、2025年7月の参院選の前の頃、特に4月頃、立憲党内の三割ぐらいの議員から構成される「食料品の消費税ゼロ%を実現する会」が強硬に消費税減税を主張していたことを忘れるべきではない。

これに付和雷同した中間派の議員も多く、当時は立憲民主党の過半数か六割程度は消費税減税を主張していた。
明確に消費税減税に反対していたのは枝野さんとそのグループぐらいだった。

野田さんは党内民主主義の観点からも、また党の分裂を避ける党内融和の観点からも、持論である消費税に基づく安定した社会保障を引っ込めて、食料品に限定した消費税減税を掲げざるを得なかったのだと思う。
また、物価高への対策という思いもあったのだろう。

日頃、ボトムアップや党内民主主義を言う人々が、消費減税に関してのみ野田さんがそれらを無視し、独裁的に強硬に突っぱねるべきだったと主張するのは筋が通らないのではないかと思う。

私は野田さんの苦衷を思うと、なんとも気の毒に思わざるを得ない。
いわんや、SNSで散見する、野田は責任を感じるべきだとか、選挙の総括をすべきだとかいう人々は、いったい何を見ているのかと思う。

両院協議会をきちんと見ていれば、いかに野田さんが気の毒なほど自らの責任を痛感し、また選挙の総括を必ずしなければならないと明言していたかは、容易にわかるはずである。

野田さんは本当に気の毒な政治家だと思う。
野田さんの上記の「中道の火種を絶やさず続けて欲しい」という思いを、私はしっかり受け止めたいと思う。

あれが悪かったこれが悪かったと言うのはたやすいが、大事なことは野田さんの責任追及ではないと思う。
本来、最も社会保障と税の一体改革を推進し、消費税にもとづく社会保障構築が持論の野田さんが、消費減税に走らざるを得なかったような、立憲党内の中堅若手議員たちの度し難い愚かさと無責任と、そのような風潮を支持してきた未熟な左派リベラルの愚かさをこそ自己批判すべきだろう。
野田さんは苦しい中で、よくやった。
問題とすべきは、野田さんではなくて、周辺の土壌の問題である。

小川さんの代表選での演説で、私が印象的だったのは、野田さんと斉藤さんにしっかりと敬意をあらわし、その御苦労をねぎらう言葉をしっかり述べていたところだった。
野田さんと斉藤さんの志をしっかりと継ぎ、中道の種火をしっかりと育むことを、小川さんには期待したい。
何よりも、この土壌から変えていって欲しい。