- 作者: 萩尾望都
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2001/11/01
- メディア: 文庫
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だいぶ前に、ある方からいただいて、なかなか読みだせずにいたのだけれど、読み始めたらとても面白くてすぐに読み終わった。
話は同じ主人公によるいくつかの別個のストーリーから成り立っていて、どれも面白かったけれど、その中に主人公がタイムトリップして源頼朝や義経に会うストーリーがあってけっこう面白かった。
読みながら、頼朝がとても気の毒に思えた。
義経の、驚くほど全体の状況が見えず、わからず、自分の心情だけで突っ走っている様子に、頼朝ならずとも頭痛がしてきた。
そもそも、平宗盛親子を助命することなど頼朝の立場ならできるはずがないというのが、どうして義経にはわからなかったのか。
腰越状も、義経もかわいそうだけれど、この手紙をもらった頼朝の方もかわいそうだなぁとしみじみ思えた。
むろん義経もとても気の毒なのだけれど。