映画 「史上最大の作戦」

ノルマンディー上陸作戦を描いた映画。

昔、ところどころ見たことがあったようで、教会の鐘のシーンや、上陸した時に自分の家が砲撃されながらも連合軍の上陸を喜ぶフランス人のおじさんのことははっきり覚えていた。

しかし、他はほとんど忘れていたので、あらためて見て面白かった。

人の運命のわからなさが、よく描いてあるのが印象的だった。

あと、ヒトラーが睡眠中および癇癪を起している最中だったので、戦車部隊の移動についての同意を求めることができなかった、というエピソードには、なんともドイツ軍の将校たちが気の毒に思えた。
やはり独裁制というのは極めて欠陥のあるシステムなのだろう。

そして何よりも、連合国軍の一般の兵士たちの、勇気にあらためて胸を打たれた。
名もなきそれらの英雄たちのおかげで、ナチスを倒すことができたのだろう。

それにしても、上陸地点がずれたり、降下地点を間違えたり、敵軍とそれと知らずにすれ違ったり、戦場では思う通りにはいかないことがあまりにも多すぎるようである。
それらの摩擦を乗り越えて、なお作戦が、しかもさまざまな幸運が重なって成功したのには、多くの人の努力も当然あったのと同時に、何か大きなはからいもあったのだろうと見ていて思えた。