トーラーの中心

トーラーの中で一番要となる一節は何か。


ユダヤ教の昔のラビの中には、二つの説があり、結局そのどちらも大切だということで落ち着いたそうである。


その二つの節とは、


「復讐してはならない。民の人々に恨みを抱いてはならない。自分自身を愛するように隣人を愛しなさい。わたしは主である。」
レビ記 第十九章 十八節)


「これはアダムの系図の書である。神は人を創造された日、神に似せてこれを造られ、男と女に創造された。創造の日に、彼らを祝福されて、人と名付けられた。」
(創世記 第五章 一、二節)


という二つの節である。


つまり、「自分自身のように人を愛すること」と「神の似姿としての自分や他人を尊ぶこと」の二つが、律法の中心だということである。


このどちらも、人間にとっては大切なことなのだろう。


そして、罪というのは、このどちらかを見失った時に、生じることなのだと思う。