絵本 「しあわせなろば」

しあわせなろば

しあわせなろば


ほのぼのとした優しい気持ちになる絵本だった。

他の動物たちから、のろまと馬鹿にされていたロバ。

そのロバが、ある時、ある男性にひきとられて、身重の女性を乗せて、ずっと運んでいくことになる。

優しいその男性と女性は、なんとヨセフとマリア。

やがて、イエスが生まれてくる…。

あとがきにも書いてあるが、たしかに福音書にはよくロバが登場する。

ロバはよく愚鈍でおろかなもののように民話や説話ではとりあげられるそうだが、そのロバはキリストの生涯の大事な時に使われている。

とりえのないようもなものでも、いや、そのようなものをこそ、かえってその謙虚さのゆえに選び、高くするのが、イエスの心だったのだろうか。
そんなことに、あらためて気づかされた気がする絵本だった。