雑感 モーパーゴの本

カイト―パレスチナの風に希望をのせて

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兵士ピースフル

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モーツァルトはおことわり

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世界で一番の贈りもの

世界で一番の贈りもの

  • 作者: マイケルモーパーゴ,マイケルフォアマン,Michael Morpurgo,Michael Foreman,佐藤見果夢
  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 2005/11/01
  • メディア: 単行本
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最近、マイケル・モーパーゴの作品をいくつか読んだ。

立て続けにすべて泣かされたのは、山本周五郎以来な気がする。

どうも三十代になるにつれて、昔ほどは感動しにくくなったような気がして、自分もいくぶん心の枯れかかった人間になってしまっていたような気が漠然としていたのだが、どっこい、モーパーゴには泣かされた。

何がこんなに胸を打つのかと考えてみると、なかなか分析しづらい。
たぶん、単純なあらすじだけ書いても、うまく伝わらない。

たぶん、細部の描写がすごく生き生きとしていて具体的なところと、言葉を超えた名状しがたいものを巧みにストーリーと言葉であらわしているところ、そして何よりも、絵空事を超えた何か圧倒的な真実があるところによるのだと思う。

俺も書くんならば、こういう作品を書きたいよなぁ。

思うのだけれど、モーパーゴの作品を子どもが読んで、もし十分に理解したならば、その子どもが大人になってからつくる世界はきっと素晴らしいだろうと思う。

また、ろくに読んでない子どもだった者(私も含めて)は、せめても今から読むべきと思う。

百の駄弁を費やすより、一冊のモーパーゴの本をしっかり読んだ方が、どれだけこれからの世界は良くなり得るだろう。