モーパーゴ 「星になったブルーノ」

星になったブルーノ―ダンスをおどるクマ (児童図書館・文学の部屋)

星になったブルーノ―ダンスをおどるクマ (児童図書館・文学の部屋)


モーパーゴの作品としては、第一次大戦等の戦争に直接関係しない作品なので、他の作品に比べてややその点はあっさり終わってしまう気はするけれど、モーパーゴらしい生き生きした文章で面白く読めた。


読後感は、やっぱり無限の詩情を感じるといえばいいのだろうか、モーパーゴならでは。


この主人公の女の子、あれからどうなったのだろう。
ブルーノの死を知ったら、どう思うのだろう。
そこらへんを最後まで書いて欲しかった気がするが、あえて書かずに読者の想像に任せるところに余韻があるのだろうか。


なんだかはじめて読んだはずなのに、遠い昔に読んだことがあるような不思議な作品だった。