6月12日に行われた第一回【自然エネルギーに関する 「総理・有識者オープン懇談会」】の前半メモ

6月12日に行われた第一回【自然エネルギーに関する 「総理・有識者オープン懇談会」】の前半を、ちょっとメモにまとめてみました。


ラフなメモなので、不正確なところもあるとは思いますが、二時間ある番組を全部動画で見るのは大変という方のためには、多少は参考になる部分もあるかもしれません。


なお、動画は、ここで見れます。
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4972.html


関連情報
http://www.kantei.go.jp/live/20110612.html


ネットでリアルタイムで中継、というのは、新たな形の政府と有権者の関係ではないかと思います。


菅さんは笑顔の素敵な人だとあらためて思いました。
また、厳しさもあるなあと。



※第一回【自然エネルギーに関する 「総理・有識者オープン懇談会」】



菅総理
自然エネルギー、省エネを新たな二つの柱。

風力、太陽、バイオマスは1%
水力がいま9%中のほとんど

2020年代初頭 自然エネルギーを20%

この課題は、総理の責任のみでなく、生きている限りそういう課題、昔から関心があるので関心を持ち、取り組む


枝廣淳子
3.11 時代が大きく変わった
国民の意識と永田町のギャップ

エネルギー 84% 化石エネルギー
化石エネルギーに頼り続けるのは難しい
輸入代金が増えている 23兆
外貨を稼ぐ方は伸びていない
原子力 新設増設は難しい
廃炉寿命 22年〜40年
中長期的に自然エネルギーしかない

意識 四人に三人 変わった
2020年代 20%に 菅総理の政策 六割が支持
エネルギーシフト

世界的に太陽光 風力 増えてる
新設電源 半分は自然エネルギー
投資増えている

風力 原発40基分
原発もコストはかかる
遠からず自然エネルギーの方が安くなる

どこにコストをかけどういう未来を創りたいたいか

しなやかな強さ 地域の活性化

全量買い取り制度
再生可能エネルギー促進法
国民の議論が反映される政治


岡田武史
一般の人間 永田町との乖離 観ないようにしてきたこと こんな豊かな生活やっていけるのかな 人口もこんだけ増えてる このままいって大丈夫なのか どっかで感じていたけれど、見ないようにしてきたことを、見ざるをえなくさせられた
本質を度外視できなくなった
水と石油どっちが大事か
環境活動 三十年やってきた 富良野
循環しないと地球は今は良くてもいつか持たない
菅さんがなんとしても残していく やって欲しい


小林武史
今までのような消費型でなく循環型
競争は良いとしても、勝ち負けのみでは問題 争い
経済の豊かさのみでなく、それぞれにあった本当に必要な豊かさ
自然エネルギーを中心にした新しい文明


坂本龍一
菅降ろし 国民の大半はあきれてみている どういう人たちがそういうことをしているかは大半の国民はわかっていると思う
大変な事故で汚れてしまった国土をなんとかきれいにしていこう
原子力核兵器と同じ技術 パンドラの箱
非常に長い期間 何十世代まで禍根を残す
放射性廃棄物の最終処理も解決されていない問題
危険な原子力ではなく、無尽蔵の太陽エネルギーに依拠して国の政策を抜本的に変えていくべきと思う 技術は出そろっている やれば必ずできる 今はやってないだけ
コミュニティコミュニティに自給的にエネルギーを供給し、インターネットのように結んでいく
島国なので、モデルをつくりやすい
わが国でできれば、世界の他の国にも示せる
田中正造の言葉「真の文明は山をあらさず川をあらさず村を破らず人を殺さざるべし」
菅首相、福島の子どもたちを助けてください


孫正義
福島の妊婦さんや子どもたちの悲しみを思うと胸がしめつけられる
一日も早く起きてしまった原発事故の収拾を
学校・幼稚園 知り合いがガイガーカウンターで数値はかったら恐ろしい数字 すぐ側で子どもが遊んでいた
年間20ミリでも問題ではないか
すでに起きてしまった事故の中でお子さんたちをどう守るか、最優先事項として検討すべき 内部被曝が一番恐ろしい

原発を即刻なのか、徐々にかは別にして、依存度は下げていくべきだ
いま原発を存続を言っている人は、もう一カ所どこかで原発が破裂したら、もうやめるべきだと言わざるを得ない
推進すべきだという人も、安全運転をしなければならないのは異存がないはず
徐々に依存度を下げるとして、電力は持つのか、心配し悩んで考えています

現実的な解決策のひとつとして、自然エネルギーを日本で広めるべきではないか、と思い、門外漢だけど、モデルケースをつくってみようと まずは体験をと、
自然エネルギー協議会を呼びかけ 賛同自治体数19→33 
年間日照時間 電力のピークを昼間 せめて晴れてる時は使える
全国風況マップ 海に囲まれている風のいいところ
地熱 東北にいいところが多い 国立国定公園に八割 国がその気になれば地熱は使える 民間の私有地ではない 
分散型エネルギー社会へ

全量買い取り制度 ドイツ、フランス20年 スペイン、イタリア25年
そんなことを言うと、政商と言われるが 天下りは一人も入れていないのに
制度が国にないと、誰もこの産業を起こそうとしない
制度は、補助金をもらうためでなく、開かれた志のある人は誰でもその発電事業を起こせる、ということ どんどん参入できること
パンを焼くように、畑をつくるように、電気を起す そのためには制度が必要
ヨーロッパには買い取り制度がきちんとある
ドイツは太陽光発電が急上昇してきた
ヨーロッパができることが、なぜ日本でできないのか
ましてや事故を起こした日本が目覚めなければ誰がやるんだ
先を見て志をかかげるべき
電気 一時的には高くなっても、化石・原発はこれからコストが上がる一方なのに対し、自然エネルギーは下がる
化石エネルギーは過去十年間に四倍上がった 中国・インドもがぶ飲みする時代が来る
目先のことより、十年後、三十年後、五十年後の子どもたちに対してどういう責任を我々が担うのか
つくるときには、二十年後、四十年後を考えてコストを考えるべき
目先のコストのみ考えるのは、バックミラーのみ見て運転するようなもの
目先の大人のエゴで本質を見誤ってはならない


ツイッター 
多くの発言 共感
日本は明るすぎる ネオンが多すぎ 電力使用を減らすべき
直接民主主義実現への糸口
テレビでは放送しないんですか?
こういった番組への総理の参加はユニーク


・総理
同感なので、反論ではないのですが、
総理の立場の経験から、日本のエネルギー政策の決定を申し上げたいと思います
30年前に当選したときに、アメリカで、いろんな風車が回っていて、一戸一戸で売り買い
日本は法律で一戸一戸の買い取りはできないと日本に帰ってから調べるとわかった
行政がやらないし、わざとやって駄目だったとつぶしてきた
三宅島に風力発電の風車二基つくってみたが、数年後にだめということになった。行政にひとつの方向があり、原子力は進めるが他のものは邪魔になるものははずしてつぶしていった
周波数が変わるとか、できない理屈ばかりいろいろもってくる
これをどうやったら突破できるか
総理だからお前がやれというのは当たり前だけど、この構造を変えることができるのかどうかは、いま変えないと、十年ぐらい動きません
国会でも法案を出したが、なんとか早くしろと言っているが、なかなか動かない
皆さんにお願いしたいが、自然エネルギーは幸いなことに、大きな会社が大きな施設をつくるのでなく、小さな施設をあちこちにつくる国民参加型エネルギー、国民参加型エネルギーを国民に参加させろ、とみんなに声を出してもらって、配電メーカーにコーディネートも進めてもらう

省エネということばは、やや消極的に聞こえるが、今まではエネルギー使用量とGDPが比例して上昇、しかしこれからはエネルギー使用量を下げることがプラスになる
今の行政の発想は、安定供給 安定供給は供給に軸がある 潜在的な現状維持のことば
単に政治の場だけでない広がりで、こうした構造や意識があるのを、変えていくには、みんなが投票するのと同じように、電力をつくらせろ、と、それを売ることができるようにしろ、という声の輪が広がっていけば、政治がどう変化しても逆戻りはしない


孫正義
すばらしいですね
エコポイント なんでもエコポイントはおかしい 省エネエコポイントをやったら LEDなど
国民が発電をする権利がある つくったら売れる権利がある それがあったら農家でも中小企業でもつくれる 今は大企業のみ自家発電 中小企業はなかなかできない 開かれた制度にする必要がある


枝廣淳子
省エネ もともと使うエネルギーを減らす 省くより、そのものを減らす それができたときに、それはエネルギーをその分つくりだしているのと同じ
ネガワット 使わなかったエネルギーは、エネルギーをつくりだしているのと同じ
どういう形で国の中心の人に声を届けることができるか?


菅総理
一番のは、知っている人から言われると、大きい。
一年生議員の時に、もともと知っている人から頼まれ、やってみたことがあった。
知っている人に言われるのは、考える。
知っていなかったら、知り合って、言っていくといいと思います。
組織的に、アメリカのようにロビー活動とかもありますが、わかりやすいのは、国会議員でなくても、地方議員など、知っている人に言っていくことが大事と思う。
官僚組織は、実は官僚の中にもいろんな考えの人がいる。しかし、全体の方向が決まると、違う考えの人は本流からはずれていく。
逆に言えば、こういうことが、本流になる、そこが力を持つ、そういうようにしていく。
農林省バイオマスなどが力を持つように、エネルギーは経産省から農林省に移るぐらいのつもりでやって欲しいと私も言ったりしているが、国民の声を高めていくことも大事だと思います。


ツイッター 懸念の声
太陽光を本当にできるのか?
自然エネルギー 地熱発電 水力 自然破壊になるのでは?
日本経済が疲弊している 負荷の高い自然エネルギー発電は大丈夫か?
自然エネルギー原発にかわって雇用を生み出せるのか?
安全な原発技術を開発することを諦めるのか?


菅総理
ヨーロッパ、ドイツでものすごい勢いで太陽光発電が増えている
ドイツの田舎に多くのパネルがある
日本のような立地でも、買い取り価格が適正であれば、個人の意欲でも広まる
原子力の安全もしっかりやらねばならない
今まで化石と原子力の日本の柱に、もう自然エネルギーと省エネの二本の柱を加えると言っていることで、選択ができるようになる、行政の責任は、選択できるように、もう二つの柱を進めていくことだ 最終的に選択することは、国民 どういう選択が可能かは、10年後、20年後に選択ができるようにするのが、今の政治の責任


ツイッター
自然エネルギー政策は、ちゃんと引き継げるのか


菅総理
価格の問題でいえば、原子力の問題であれば、補償などで事故がないことを考えていたが、最終処分の問題も直接の価格にあまり影響していなかった、だから価格の問題も、従来言われてきたこととかなり違ってくる、これは新成長戦略の議論の中でも計算しなおすということになっています、
引き継げるかどうかは、国民の一票で引き継げるようにして欲しい


(以上前半一時間分を見ながらつくったメモ。
後半のメモは、
http://d.hatena.ne.jp/elkoravolo/20110619/1308459402