外尾悦郎 「サグラダ・ファミリア ガウディとの対話」

サグラダ・ファミリア: ガウディとの対話

サグラダ・ファミリア: ガウディとの対話


サグラダ・ファミリア教会の細部まで映してくれている、すばらしい写真集。

こんなにも美しいんだと、あらためて感嘆した。

この本に書いてあって初めて知ったのだけれど、サグラダ・ファミリア教会の中の彫刻では、天使は羽がなく、悪魔は人間の顔をしているそうである。
それは、人間は天使にも悪魔にもなりうるというガウディの考えを現しているそうだ。

それにしても、とても美しい建築や彫刻の写真の数々を見ながら、二十世紀と二十一世紀は、一方では核兵器をつくったり破壊にばかりいそしんできたけれど、一方ではこのような素晴らしい建築を黙々とつくってきたガウディや外尾悦郎さんのような人々もいたんだなぁとあらためて感動させられた。
破壊ではなく、創造や建設。
そのことが、どれだけ素晴らしく、世界にとって救いであるか。
また、それを支えてきた数多くの人々がこの世界にいるというのも、本当にすごいことだと思う。

多くの人にオススメしたい、素晴らしい一冊だった。