絵本 「アンナの赤いオーバー」

アンナの赤いオーバー (児童図書館・絵本の部屋)

アンナの赤いオーバー (児童図書館・絵本の部屋)

すばらしい絵本だった。

戦争が終わったら新しいオーバーを買ってあげるとアンナと約束していた母さん。

しかし、戦争が終わっても、お店はからっぽで、オーバーも食べ物もない。

お母さんはどうしたらいいか考えた。

そして、家にもともとあるものとの交換で、まずはお百姓さんに羊の毛を頼む。

お百姓さんは、春になって羊の毛が伸びたらいいよ、と約束してくれ、それまで何度かアンナはその家に遊びに行き、羊たちとも仲良くなる。

やがて、春になり、お百姓さんは羊の毛を刈って、金時計と交換に羊毛をくれた。

それから、糸紡ぎのおばあさんに糸紡ぎを頼むと、夏まで待ってくれと言われて…。


色は、お母さんとアンナが野原でコケモモを摘み、機屋さんや仕立て屋さんでもそれなりに時間はかかり、随分長い時間をかけて、ついに赤いオーバーが完成。

その年のクリスマスには、アンナは、オーバーをつくるのにお世話になったみんなを招待した。

平和とは何なのか、その意味やよろこびを教えてくれる、すばらしい絵本だった。