
- 作者: 児玉辰春,長沢靖
- 出版社/メーカー: 新日本出版社
- 発売日: 1995/04/01
- メディア: 大型本
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朝、お弁当をよろこんで楽しみに持って、出かけて行った息子。
広島の原爆で、戻ってこなかった。
母は、必死に街を探すが、白骨の死体ばかり。
どれが息子なのかわからないが、どうも呼んでいる気がする白骨があり、いったんは結局わからないと思って立ち去りかけるが、もう一度戻ってよく探してみると、あの朝、持っていった弁当箱が、中が黒く焼け焦げてそこにあった。
あまりに悲しい、哀れな物語だが、この弁当箱の背景にある思いを、決して後世のものは忘れてはならないのだと思う。