絵本 「メイゼルとシュリメイゼル」

メイゼルとシュリメイゼル―運をつかさどる妖精たちの話

メイゼルとシュリメイゼル―運をつかさどる妖精たちの話



ユダヤの民話。


メイゼルという幸運の妖精と、シュリメイゼルという不運の妖精が、タムという貧乏でうだつのあがらない若者をめぐって、賭けをする。


最初の一年は、メイゼルがタムを支えてあげて、タムはさまざまな幸運が重なって、王の側近になり出世し、姫のネシカからひそかに思いを寄せられるようにまでなるが…。


幸運は勤勉な人にとどまり、不運は自分の不運を嘆き酒ばかり飲んでいる人間のもとにとどまる。


そして、人生には思いもかけない幸運が舞い込んでくるかもしれないし、知恵と勇気があればどんなチャンスも生かせる。


そのことを教えてくれる、とても面白い物語の絵本だった。
ユダヤの民話はとても面白いと思う。


ちなみに、メイゼルというのは、幸運という意味のヘブライ語で、今でもユダヤ人はお祝いごとがあると、「メイゼル・トフ」(「マゼル・トフ」)と言うそうである。