絵本 「とうろうながし」

これも、涙なしには読めない絵本だった。


広島の、灯篭流し。


それは悲しくも美しい光景。


しかし、明け方、主人公は幻を見る。


灯篭に乗って、あの日、燃え、焼け焦げて死んでいった、多くの人々の、それぞれの姿を。


本当に、彼らは、核兵器がなくなるまでは、無念で無念で、とても安らかには眠っていられないのかもしれない。


そのことを、私たちは忘れてはならないのだと思う。