- 作者: 手島圭三郎
- 出版社/メーカー: リブリオ出版
- 発売日: 2002/10
- メディア: 大型本
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ある夏の朝。
春に生まれた子どもたちは、もう大きくなり、自分の力で生きていける。
そう思った母親のリスは、木の幹を駆けおり、姿をかくす。
子どもたちは、自分たちの力で生きていかなければならないことを悟る。
子どもたちはそれぞれ、小枝と木の皮を集めて巣をつくり、くるみやいろんな木の実を食べ、タカから身をかくし、逞しく成長していく。
雪が降る前に、せっせとくるみを地面にかくす。
冬を過ごすための、木のうろを見つけ、どうしても木のうろを見つけられなかった兄弟と二人で、主人公のりすは過ごすことにする。
吹雪の夜は身を寄せ合って過ごし、晴れ間にはかけおりてくるみを地面から掘り起こす。
その間、タカから襲われると、素早く木の幹をかけあがってかわす。
朝日に輝く冬山に、かりかりと響くりすがくるみを食べる音は、生きるよろこびの音。
という物語。
いかに大自然の中で、小さなりすが一生懸命生きているか。
その姿に胸打たれる気がした。
人間も一生懸命生きていかないとなぁ。