絵本 「えぞりすのあさ」

えぞりすのあさ (北に生きるかしこい動物たち)

えぞりすのあさ (北に生きるかしこい動物たち)


ある夏の朝。
春に生まれた子どもたちは、もう大きくなり、自分の力で生きていける。
そう思った母親のリスは、木の幹を駆けおり、姿をかくす。

子どもたちは、自分たちの力で生きていかなければならないことを悟る。

子どもたちはそれぞれ、小枝と木の皮を集めて巣をつくり、くるみやいろんな木の実を食べ、タカから身をかくし、逞しく成長していく。

雪が降る前に、せっせとくるみを地面にかくす。

冬を過ごすための、木のうろを見つけ、どうしても木のうろを見つけられなかった兄弟と二人で、主人公のりすは過ごすことにする。

吹雪の夜は身を寄せ合って過ごし、晴れ間にはかけおりてくるみを地面から掘り起こす。
その間、タカから襲われると、素早く木の幹をかけあがってかわす。

朝日に輝く冬山に、かりかりと響くりすがくるみを食べる音は、生きるよろこびの音。

という物語。

いかに大自然の中で、小さなりすが一生懸命生きているか。
その姿に胸打たれる気がした。
人間も一生懸命生きていかないとなぁ。