絵本 「英雄オデュッセウス」

英雄オデュッセウス (愛蔵版 世界の名作絵本―民話と伝説)

英雄オデュッセウス (愛蔵版 世界の名作絵本―民話と伝説)


ホメロスの『オデュッセウス』の物語をわかりやすく絵本にしてある。

本来は必ずしも時系列に並んでおらず、ややわかりにくい『オデュッセウス』の物語を、とても生き生きとわかりやすく時系列にして物語ってある。

あらためて、本当に面白い物語で、よくできていると思った。

ホメロスの『イリアス』が、シュリーマンの発掘によって史実が元になっていることは発見されたが、ひょっとしたらオデュッセウスも元になる波乱万丈の実際の冒険があったのかもしれない。
この本の末尾にオデュッセウスの航海した地図が書かれているが、けっこう広い範囲に渡って地中海を旅していることがわかる。

あらゆる困難や誘惑に屈することなく、知恵と勇気で故郷を目指して旅を続けるオデュッセウスの物語は、子どもの頃もとても心惹かれたが、今読んでも、あらためて心惹かれ、鼓舞されるものを感じる。

絵もかっこよくて神秘的な良い絵だった。