平田弘 「黒田三十六計」 7巻

黒田・三十六計 7 (SPコミックス)

黒田・三十六計 7 (SPコミックス)


六巻だいぶ前に読んでいて、七巻を最近やっと読んだ。

黒田官兵衛とその周辺がとてもリアルに生き生きと描かれていて、とても面白い。
戦国時代の非情さや残酷さと、その中でなんとか自分も生き残り、なるべく他の人々も生き残らせようとする黒田官兵衛の苦心と苦衷、官兵衛と家臣たちの結束。
なかなか類書のない傑作と思う。

この第七巻では、鳥取城攻めが描かれ、城内の兵士たちの助命嘆願のために切腹する吉川経家の見事さと、皆殺しを銘じる信長に対して一身を賭して鳥取城の兵士たちの命が助かるように計らう黒田官兵衛の姿に、なんとも胸を打たれるものがあった。
人たるもの、吉川経家黒田官兵衛のようにあるべきかもしれない。

八巻が、楽しみである。