菅首相防衛大卒業式訓示 栗林中将に言及

隊員を誇りに思う…首相、防衛大卒業式出席
http://news24.jp/articles/2011/03/20/04178973.html


このニュースについてのネット上の意見や書き込みを見ると、菅首相防大卒業式の訓示の内容をはたしてきちんと読んでいるのか、疑問なものがほとんどだ。

おそらく、全文を読まずに、ただ短絡的に悪罵を投げつけている人がほとんどと思う。

だが、誰に対してであれ、もし批判するならば、きちんと相手の言っている内容に耳を傾けた上ですべきだろう。

産経新聞 「首相の防衛大学校卒業式訓示の全文」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110320/plc11032016410011-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110320/plc11032016410011-n2.htm


私は菅首相のこの度の防大卒業式での訓示を全文読んで、とても深く胸を打たれた。
日本の首相にふさわしい、素晴らしい訓示だと思う。

特に、硫黄島の栗林中将について言及されていたことに深く感動させられた。

栗林中将については、梯久美子『散るぞ悲しき』が素晴らしい評伝なので、ぜひ多くの人に読んでもらいたい。


菅首相が言うとおり、栗林中将こそ、「比類なき武人でありながら、家庭においてはよき夫であり、よき父親」だった。

「専門家としての能力を発揮する確かな土台として、豊かな人間性を身につけるよう精進してください。そして真に国を守る使命感を持った自衛官たることを目指してほしいと思います。」

菅首相がこう訓示で述べたように、今回卒業し自衛官となられる方々には、栗林中将のような人物になって欲しいと思う。

菅首相は、動的防衛力概念を打ち出すなど、日本の防衛政策に画期となる現実的な政策を打ち出してきた。
今回の大震災が起こると、迅速に大規模な自衛隊の出動を指揮してきた。
その点、社会党自民党の政権だった村山内閣の時の阪神大震災とは格段の差だったと思う。
日頃より、自衛隊への深い理解と信頼があればこその行動だろう。

自衛隊最高指揮官として、昨年の十二月も観閲式に臨み、「百年兵を養うは一朝のためにある」と激励した。
http://kanfullblog.kantei.go.jp/2010/12/20101214.html

今回、自衛隊は首相のその言葉によく応え、日ごろの訓練の成果を遺憾なく発揮し、災害復旧・救助のためにその能力と勇気を発揮している。
「百年兵を養うは一朝のためにある」
本当にそう思う。

菅首相は、首相就任以来、硫黄島の遺骨収集に熱心に取り組んできた。
戦後六十年もの間、ずっと放置され、野ざらしざらしになっていた硫黄島将兵の遺骨を、菅首相が自ら指揮して実現してきた。
http://kanfullblog.kantei.go.jp/2010/12/20101224.html

菅首相に対し、根拠もなく売国だの反日だの左翼だの、悪口雑言を投げつける人々が一部にはいる。
しかし、硫黄島の遺骨収集をこのように熱心に行い、伊勢神宮に参拝し、四国遍路もしてきた菅首相は、私には烈々たる愛国心と諸仏諸神への崇敬心を持った立派な人物と思えてならない。
菅首相についてそう言うのであれば、六十年もの間、硫黄島に無数の遺骨を野ざらしにしてきた戦後の歴代の政権はいったいなんだというのだろう。

おそらく、栗林中将はじめ硫黄島の英霊たちは、必ずや今、日本の戦後65年で最大の危機に直面し、命がけで働いている菅首相や枝野官房長官など政府要路の人々や、東電職員や自衛隊や消防隊員や警察やボランティアの人々など、義務と名誉と祖国のために英雄的な奮闘をしている人々を見守り、応援してくださっていると思う。

菅首相も、いかに苦しくとも、首相の職責を放棄することなく、国家国民のために働き続けているのは、きっと栗林中将の姿が心にあるからなのだろう。

「歴史の分水嶺に立ち、同時に戦後最大ともいえる試練のまっただ中での卒業を迎えた諸君にはたいへん大きな期待と責任が課せられています。諸君がこのことを自覚し、新しい時代を切り開いてくれることを願い、私の訓示とします。卒業本当におめでとう。」

この首相の言葉を胸に、これから自衛官となる卒業生の方には、どうか立派な、栗林中将や硫黄島の有名無名の英雄たちのような自衛官になって欲しいと思う。
心から、私もお祝いを申し上げたいと思う。

そして、この危機の時に、かつての栗林中将とその無数の将兵たちのような、強烈な使命感と責任感と愛国心を持った、菅首相やフクシマ・フィフティーなどの有名無名の無数の英雄たちを持った日本であることを、本当に誇りに思う。

心をひとつにし、首相を中心に、心をひとつにし、偉大な先祖たちに恥じないように、この未曾有の危機を乗り越えよう。
一昨日の演説と合わせて、今回の訓示も、あらためてそう思う、素晴らしい演説だったと思う。



「もう一度、日本を改めて創るんだ、そういう覚悟でこの危機に一緒に立ち向かっていこう」

菅総理からの国民の皆様へのメッセージ】(3月18日)

全文&動画

http://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201103/18message.html