絵本 「グーテンベルクのふしぎな機械」

グーテンベルクのふしぎな機械

グーテンベルクのふしぎな機械

とても美しい良い絵本だった。

15世紀、グーテンベルクが一番最初に印刷をはじめた頃は、こんなにも本をつくるのは手がかかる作業だったのだとあらためて勉強になった。

それだけ心のこもった美しい仕上がりの本だったことにも、あらためて感動させられた。

印刷技術の発達は、長い歳月と多くの人の努力のおかげだったのだろう。

グーテンベルクは、その生涯がよくわからず、おそらく六十代で亡くなり、それまで独身で妻も子どももいなかったようである、という記述を読んで、これほど世界を変えた人なのに、寂しい晩年だったのだろうかと少し心配になった。

しかし、ある意味、世界を最も変え、世界に最も影響を与えた人で、あらゆる印刷された本はグーテンベルクの子どもたちや孫たちのようなものなので、少しも寂しくはなく、充実した生涯だったのかもしれない。

とても良い絵本だった。