北朝鮮が水爆を開発した以上、戦争は無理で、少なくとも当面は共存を図るしかないのではないか。
だというのに、韓国の文政権以外、あまり緊張緩和に努めている様子が各国に、特に日本の政府に見えないのは、どうしたことかと首をかしげる。
北朝鮮としては、リビアのカダフィ政権が核開発を放棄した後に滅びて以来、核開発以外に自分たちが生き残る道はないと思い詰めているのだろう。
将来的に、朝鮮半島を連邦制にして非核化する長期的ビジョンを出して、当面は北朝鮮に核開発をやめる代わりに巨額の経済援助を行っていくことで、共存を図り緊張緩和を目指すような方針を、日本と韓国が連携して示していけば、だいぶ事態は改善するのではないか。
しかし、日本の現政権にはそうした姿勢や意志は全くないようである。
言うまでもないことだが、水爆が落ちたら終わりである。
Jアラートの警報がなってから机の下や茂みに隠れても何にもならない。
9条改正をしても通常兵器をどれだけ強化しても、水爆が落ちたら終わりである。
そして、ミサイルを連発されれば、イージス艦やPAC3が確実に迎撃できる可能性は低くなる。
仮に迎撃に成功しても、おびただしい核物質が飛散するリスクは免れない。
いずれにしろ、絶対に戦争などできなくなった。
非難決議や経済制裁はもちろんあってしかるべきかもしれないが、かといって石油の全面禁輸などしたら、かつての日本がABCD包囲網に逆切れして暴発した歴史の悲劇を繰り返しかねない。
そのことをよく歴史の事例を引いて避けるように助言できるのは日本なのではないか。