絵本 「長崎のふしぎな女の子」

長崎のふしぎな女の子 (絵本・子どもの世界)

長崎のふしぎな女の子 (絵本・子どもの世界)


戦後もだいぶ経った頃、東京からやってきた少年が、不思議な少女と出会う。

その女の子は、昔、原爆で亡くなった女の子だった…。

幻想的な、とても心に残る、良い作品だった。

「自分から聞こうとしなければ、聞こえるものでも聞こえない。」

というメッセージは、本当にそのとおりだと考えさせられた。

あの日、人も、蝉も、多くが焼き殺されたのだろう。

一見、すべて平和になり、忘れ去られたような世の中になっていても、耳を傾ければ、今もあの日の声が土の下から聞こえることもあるのかもしれない。

せめても精霊流しでもしなければ、なんとも気の毒な歴史だと思う。