「俺の心は大地とひとつだ インディアンが語るナチュラル・ウィズダムⅡ」

俺の心は大地とひとつだ―インディアンが語るナチュラル・ウィズダム〈2〉 (インディアンが語るナチュラル・ウィズダム (2))

俺の心は大地とひとつだ―インディアンが語るナチュラル・ウィズダム〈2〉 (インディアンが語るナチュラル・ウィズダム (2))


インディアンの人々の残した言葉を集めた本。

どの言葉も、きらめく宝石のようで、深い知恵が湛えられていた。

どの宗教も「グレート・スピリット」の表現の一つだと寛容にやわらかく受けとめ、あらゆる存在を慈しみ、大地や自然に畏敬を持って生きること。

ネイティブ・アメリカンの人々こそ、最も精神性の高い人々だったのだなぁとあらためて思った。

特に、以下の言葉の数々は、座右の銘にしたいと思った。


「遊び方を知っている者は、
人生の障害をたやすく飛び越えられる。
歌い方と笑い方を知っている者は、
けっして悪事をたくらまない。」
(イグルーリック族の格言)


「心から喜べるような仕事を選びなさい。
そうすれば、その仕事がどんどん身につくから。
おまえの人生の方向づけを、他の誰かに決めてもらったりしてはいけない。
立ち止まって観察してごらん。
よく考え、流れを感じてごらん。
だんだん心が満たされて、ずっとうまくやっていけるようになるから。」
ジーン・ケラッチー(ウィントゥ族))


「あなたには何か授かったものがあります。
そしてなんの見返りも求めずにそれを差し出します。
あなたにはおのずから役割があります。
すべてにつながっていると信じるあなたは、その役割を果たします。
そのうち世界の一部となっている自分に気がつくことでしょう。
ちょっとのあいだ苦しむこともあります。
他の誰かが苦しまずにすむように。」
(ウィネバゴ族)

「すべての人に敬う心を示しなさい。
だからといって、ひれ伏してはいけない。」
(テクムセ(ショーニー族))


「男なら自分の力を信じなさい。
自分を鍛えている者は、どんな急な事態にでもとっさに対応できる。」
(口承(オマハ族))


「必要な時はいつでも自由を守る準備ができている部族、不当な扱いを受ければ抵抗の意志をはっきり示す部族は、平和を享受していつまでも存続することだろう。」
(テクムセ(ショーニー族))


「年を重ねた人たちはこう言った。
「辛抱するんだ、若いの。まわりをよく見てごらん。
いったいおまえが誰なのか、どこから来たのか、なぜ、どこへ向かおうとしているのか、ようく考えてごらん。 
時はおまえの味方だ。
誰かが時計を発明したからって、なにもおまえが人生を急ぐ必要はない。
時計なんてものは、人を主人の命令どおりに動くよう仕込むための道具にすぎない。
時は、おまえの味方なんだ。
そのことがわかってくれば、おまえはいつか、時の有効な使い方を身につける。
そうなれば、もはや人生は厄介ごとじゃなくなる。
今日をどう過ごすか悩むこともなければ、十代の日々をどう過ごすかに頭を抱えなくたっていい。
何も問題はない。
もう時間なんてものは存在しないと同じだってことが、おまえにはわかっているのだから」」
ラッセル・ミーンズ(ラコタ族))


近代化の中で、私たちが見失ってしまったものが、ネイティブ・アメリカンの人々が持つ知恵にはある。
あらためてそう思わされる一冊だった。