堀秀彦編『格言の花束』(現代教養文庫)という本があり、古今東西のさまざまな格言を集めてある。
その中に、「ゼンダウエスタ」という人の言葉として、
「神はよき思想のうちに、真実の言葉のうちに誠実なる行為のうちにあらわれる。そしてみずからの息吹によって、世界に繁栄と永遠性とを与えるのである。」
という言葉が載っていた。
巻末に簡単な人名索引があり、どの国の何をしていた人かということも少しだけ書いてあるのだけれど、「ゼンダウエスタ」については「不詳」とあるだけである。
いったい誰なのだろうと思い、カタカナでgoogle検索してみるものの、一つも見つからず。
で、おそらく、”Zendavesta”だろうかと思い、検索してみたら、一発で見つかった。
“Zend-Avesta”、つまり、ゾロアスター教の経典の「アヴェスタ」のことだった。
道理で、深遠な真理の響きを持った言葉である。
「アヴェスタ」はきちんと読んだことがないのだけれど、そういえば、ゾロアスター教の敬虔な信者の家庭に育ったクイーンのフレリー・マーキュリーを描いた映画『ボヘミアン・ラプソディー』にも、フレディの父が、「善い思い、善い言葉、善い行い」ということを強調して語るシーンがあった。
また、英語でそれらしき言葉をアヴェスタで検索してみたら、だいたい該当する箇所があったので、アヴェスタであることは間違いない。
聞いたこともない人にしては深い響きのことばだと腑に落ちなかったので、やっと腑に落ちた。
そのうち、アヴェスタもきちんと読んでみたいものである。