市民クリスマス

今日は、市民クリスマスに行ってきた。


最初に、上原令子さんの歌があり、すばらしかった。
上原さんは、ハーフだったために小さい頃いじめられたりしたそうだが、聖書の「あなたは私にとって値高い」という、神にとってあるがままに自分が尊い存在だというメッセージに大きく変えられてきたそうである。
とても胸を打つ体験の御話と歌の数々だった。


その次に、奥田知志さんの講演があった。
奥田さんは北九州で長年ホームレス支援に携わっている牧師さんで、映像や写真で見るよりも、実物はずっと優しそうな印象を受けた。
絆の大切さ、絆が救いだという御話で、ホームレスとハウスレスは違う、ホームや人とのつながりがない無縁こそが人間にとって最もつらいことで、共にいること、困っている人がいた時に動いてくれる人がいるかどうかが死活的に大切だということを、いろんな事例を引きつつ御話されていた。
心の中にどれだけ多くの人が住んでいるかどうか、他人の痛みを自分の痛みとして受けとめているかどうか。
自己責任というのは関わりを持たないための言いわけであり、自分の安全や安心を求める程人は絆から遠ざかる。
エスは他人を救って自分を救うことができないと嘲弄され、人に関わるために傷ついた方だったが、そのような生き方こそ、この方こそ救いだと、二千年間教会が言ってきたことには、深い真理があるのではないか。
かつて自分は、あるお医者さんが火事の時に患者さんのカルテだけを大切に持ち出して自分の財産は顧みなかったことに胸打たれたことがあった。
勇気を出して、少しでも絆の方に向かい、そのために少し傷つくことも受け入れる、そういう生き方でありたいと願っている。

大略、そのような御話で、心に響くものがあった。


会場では、ひさしぶりにM神父にもお会いした。
本当優しい、なかなか世にあんな優しそうな人はいないよなぁと思う。


良いクリスマスの集いだった。
ただ、去年やおととしに比べても、会場の人数が少なく、高齢化が進んでいるような気がする。
せっかく良い行事が戦後間もない頃から続いているわけだし、いろんな関係者の方が一生懸命尽力されているのだから、なんとかもっと広報等が行き届いて人が多く来るようになって欲しいものだなぁと思った。