信じる心について

ポルフィの長い旅」の 第35話 「信じる心」の中に、ジュリアーニ神父という人物が出てくる。


その神父が、以前言っていた言葉が、ふと思い出して気になり、あらためて聞いていみたら、こんなセリフだった。



「神はどこにいるのか?
天国はどこにあるのか?
それは誰にもわかりません。
ですが、聖書には、神と天国、そして、地獄が存在することが書かれています。
だから、きっと存在するのでしょう。
信仰とは、ただ信じることではありません。
ただ、神に祈ることではありません。
聖書を通じて、神がそうしなさいと言っている善き行いを日々積み重ねること、それこそが信仰なのです。
弱いものに助けを、哀れな者に慈悲を、裏切りには怒りではなく赦しを、見知らぬ隣人にも友愛を、
それこそが神が我々に求める善き行いなのです。」


これは、はじめて聞いた時、ちょっと戸惑ったけれど、いましっかり聞くと、本当にそのとおりなんじゃないかと思う。


これとは別に、聴いて信じるということについてジュリーアニ神父が最後の方で述べていた言葉もあらためて心に残った。


また、世界が残酷で理不尽なのは当たり前なんだよ、という諦念も。


にしても、神や信仰について、ここまである種の諦念と、すっきりしない部分も含めて高度な問答や疑問を投げかけるこの作品はすごい。
全く子ども向けではない、大人向けだと思う。