九大ファントム機墜落からもうすぐ半世紀

九大に米軍機が墜落してから、もうすぐ五十年。
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/events/talk1968

1968年の六月一日にファントムが墜落し、幸いけが人は一人もいなかったそうだけれど、翌日には教職員・学生や一般市民四千人が抗議のデモを行い、翌々日には六千人のデモが行われたそうである。
板付空港が米軍から返還されることに大きな力となったようである。

九大はその後、学生運動による建物の占拠などが行われて、乱闘騒ぎもあったそうだけれど、翌年の十月に機動隊が四千四百人も投入されて強制的に排除されたそうだ。
九大の学生運動の特徴は、セクトに属さないノンセクトの学生が多かったことにあったそうで、それぞれ自分の考えで、ファントム墜落事故やベトナム戦争について考え、おそらくはそれぞれの人生になんらかの刻印がなされる形で取り組んだ学生が多数いたようである。

工学部のグランドで、大勢の学生が米軍への抗議デモを行っている写真も見たけれど、ちょうどその同じグランドで、その二十五年前には学徒動員の壮行会が行われたそうだ。

学徒動員やファントム機墜落事故など、いろんな歴史が刻まれてきた箱崎キャンパスも、キャンパス移転で三年後には完全に解体されてなくなってしまう。

何が変わり、何が変わらなかったのか。
覚えておくべきこと、受け継ぐべきことは何か。
いろいろ考えさせられる。
ちなみに、今も福岡空港の敷地の14・4%は今も米軍基地だそうである。