シェイクスピア 「十二夜」

十二夜 (岩波文庫)

十二夜 (岩波文庫)


もう随分昔、中学三年の頃に、この『十二夜:』を読んだ。
私がはじめて触れたシェイクスピアの作品だったけれど、軽くて面白くてとても楽しい作品だった記憶がある。
その後、多くのシェイクスピアの戯曲を読んだけど、長い間この『十二夜』は本棚に入れっぱなしだった。

ふと、この前、本棚から引っ張り出し、久しぶりに読み直してみた。

なんといえばいいのだろうか。
「生きる楽しさ」や「生きるよろこび」に満ちた作品だ、と思った。

何を言っているのかいまいちよくわからないふざけたおしゃべりもけっこう多いし、双子が入れ替わってのドタバタ喜劇というわりと単純なストーリーなのだけど、どういうわけか細部に至るまで、とても楽しさに満ちていると思う。

本当に不思議な作品と思う。

生きていることは楽しいことだったんだ、とあらためて思い出させてくれる。
そんな一冊だと思う。