映画 「ヘルプ」

良い映画だった。

主人公のエイビリーンが、働いている家の白人の小さな女の子に毎日、

”You is kind, you is smart, you is important.”

あなたは親切な子、賢い子、とても大切な子、

と言って聞かせるシーンが心に残った。

文法的にはたぶん間違っているんだろうけれど、文法なんかどうでもよくて、こういう愛情を、親がもしそそいでくれないなら、他の誰かがそそぐことが、本当に大切なことなんだと思う。

あと、回想の中で、コンスタンティンが、自信を失っているユージニアに、

「私は信じるのか?あんな馬鹿どもが言うことを。そう毎朝自分に尋ねるんです。」

と言うシーンは、胸を打たれた。

きっと、コンスタンティンも、多くの心ない不条理なことを言われてきて、それをそのように問うことで、気にする必要がないことを確認し、乗り越えてきたのだろう。

それにしても、1960年代でも、かくも南部では黒人差別がひどかったのだと、あらためて痛感させられる。

多くの人の勇気が、そうした現実を変え、乗り越えさせてきたのだろう。

良い作品だった。