- 作者: 米倉斉加年
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1983/10
- メディア: 単行本
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この作品は、私は小学生の時に、たしか国語の教科書で読んだことがあった。
その時もなんとも胸がつぶれる思いがしたが、本当に悲しい話である。
俳優の米倉斉加年さんの子どもの時の思い出で、戦時中、食糧が不足していたため、弟が栄養失調で亡くなってしまう思い出が描かれている。
戦争というのは、もちろん直接的な戦闘や空襲による被害も悲しいものだが、食糧の不足という面から、子どもたちの命を奪っていった側面があったことも、後世決して忘れてはならないのだろう。
平和に貿易を通じて、お互いを生かしあっていく世の中であれば、餓死せずに済んだであろう子どもたちが、昭和の時代には大勢いたことを忘れてはならない。
あらためて読まれるべき、重い、貴重な一冊だと思う。