絵本 「やすらかなきせき」

やすらかなきせき

やすらかなきせき


とても良い絵本だった。

原作は、エサ・デ・ケイロスというポルトガルを代表する作家が書いた物語だそうである。

救い主が現れたという噂が広がるイスラエル

ある大金持ちは、なんとかイエスに会いたいと思い、使用人たちに探させる。

が、使用人たちは、どれほど探しても、どこにいっても、なかなかイエスを見つけることができず、いつもたどり着いたと思うと、行き違いなどになって、会えないまま帰ってくる。

また、ローマ軍のある大隊長も、イエスに会いたいと思い、部下たちに探させ、連れてくるように命じるが、部下たちが人々に多大な迷惑をかけながらどれほど捜索しても、とうとう見つからなかった。

一方、ある貧しい家の母親と病気の子どもが、あまりに困って苦しんで、子どもの方がイエス様に会いたいと願う。
しかし、母は、大金持ちや大隊長が探しても見つからなかったのだから、私たちは到底探すこともできない、と言う。

そこに、その家の戸口から、誰かが入ってきた。
それがイエスだった。

という物語で、なんだか考えさせられる話だった。

本当に必要としている、貧しい苦しんでいる人に、イエスは現れた、ということなのだろう。

良い絵本だった。