
弟をかえして―愛からの手紙 (沖縄平和絵本シリーズ (1))
- 作者: 宮良作
- 出版社/メーカー: 汐文社
- 発売日: 1998/03/01
- メディア: 単行本
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これも、涙なしには読めない一冊だった。
沖縄の地上戦での御話で、小さな女の子の弟が、戦争の中で、爆弾の破片をお腹に受けて、死んでしまう。
また、逃げている人々の中の、とてもかわいい赤ちゃんが、泣き声をあげるから黙らせろと兵隊に言われ、お母さんが泣く泣く窒息死させる姿も、その女の子は目撃する。
なんと実際の戦争とは、むごいものだろうか。
日本は地上戦を沖縄以外の県は経験していない。
なので、空襲の被害は別にして、こうした地上戦の悲惨さは、満洲やサイパンなど外地の一部と、沖縄のみが経験したことだろう。
そのむごさを、私たちは忘れてはならないのだと思う。