絵本 「アルテミス物語」

アルテミス物語 (世界の神話絵本「ギリシャ」)

アルテミス物語 (世界の神話絵本「ギリシャ」)


ギリシャ神話の月の女神・アルテミスの神話の絵本。


絵が美しかったし、アルテミスの話はあらためて興味深かった。


アルテミスが心を寄せ、永遠のいのちを得る代わりに永遠に眠り続けることになったエンデミュオーンの話も興味深かった。


が、私にとっては、アクタイオンの話が、小さい頃に聞いたことがあるだけに、あらためて哀れで印象深かった。


アクタイオンは、ただの狩人で、たまたま森の中で、水浴びをしているアルテミスの裸を見てしまい、アルテミスの怒りに触れて鹿に姿を変えられてしまう。
そして、自分がかわいがっていた猟犬たちに、自分だとわからずに、食い殺されてしまう。


という話。


小さい時に、星座の物語としてこの話は聞いたことがあった。


はて、何の星座だったろうか、鹿座なんてあったかなぁ、と思って調べてみたら、こいぬ座がそうで、アクタイオン本人ではなく、その猟犬が星座になってこいぬ座になったという物語が伝わっているそうである。


アクタイオンの話はなんとも哀れで、不思議と心に残る話だと思う。
人間はうっかりであれ、何かあまりにも美しいものや、禁忌には決して近づかず、触れないようにした方が良いのかもしれない。


ギリシャ神話は、あらためて興味深いなぁと思った。