心は人を映す

最近、旧約聖書の中の『箴言』を読み直している。

あらためて、とても面白い。

箴言』は、いろんな格言の宝庫で、実は古代エジプトの格言集もかなり採用されているそうである。
イスラエルのみならず、古代メソポタミア古代エジプトの叡智を結集したような書物らしい。

その中で、読んでいて、特になるほど〜っと思ったのは、以下の言葉。



As water reflects the face,
so one’s life reflects the heart.
(Proverbs 27.19)

水が顔を映すように、心は人を映す。
箴言 第二十七章 第十九節)



はじめ、よく意味がわからず、かなり首をかしげた。

しばらく考えて、やっとだんだん意味がわかってきた。

つまり、こういうことだと思う。


水にその人の顔が映るように、

心の鏡には、その人がいったい何者かが最もよく映る。


その人がどんな思いを抱き、どんなことを考えているか。

心の鏡に映っているそのこと自体が、何よりもその人自身を現している。



ということだと思う。


当たり前のようでいて、とても深い言葉だと思う。

自分の心に何が映っているか。
いつもそれをチェックしないとなぁ。

たとえ他人にはそれが見えなくても、神や如来や、自分自身は、間違いなくそれを知っているのだから。

英文の方は、その人というより、人生に心が反映するということのようだ。
これもよくわかる。

いずれにしろ、心が最も大切だというのは、ダンマパダの冒頭の句と同じである。

洋の東西を問わず、真理というものは同じことで、ダンマパダも箴言も、人生や人間そのものに心が優先することをわかって述べているというところがとても面白いと思う。