- 作者: ジョン・J.ミュース,Jon J. Muth,三木卓
- 出版社/メーカー: フレーベル館
- 発売日: 2012/08/01
- メディア: 大型本
- クリック: 8回
- この商品を含むブログを見る
すばらしい絵本だった。
出だしはとてもまじめな絵本かと思いきや、途中でとても笑わされ、なごやかな気持ちにさせられる。
そして、とびっきり大切な人生の真理を教えられる。
主人公の少年・ニコライは、
「ぼくは、いい人間になりたいんだ」
と思う。
そして、
「いつが一番大事な時なんだろう?」
「誰が一番大事な人なんだろう?」
「何をすることが一番大事なんだろう?」
という三つの問いがわかれば、いい人間になれると考える。
仲間のサギ・サル・イヌは、一生懸命それぞれに考えてそれぞれの問いに答えを出そうとしてくれるが、どうもその答えのどれもしっくりこない。
それで、亀のレフじいさんにニコライは尋ねにいくが、レフじいさんは笑ってこたえず、畑を耕す。
ニコライは手伝いを申し出て、一緒に畑仕事をしていると、嵐が来て、「たすけて!」という声が聞こえてくる。
そこで駆けつけると、なんとそこにはパンダが…。
一番大事な時とは「今」。
一番大事な人とは、「側にいる人」。
一番大事なこととは、「側にいる人のためにしてあげること」。
そのことを、とてもわかりやすく、心にすっとしみこむ形で書かれてあるこの本は、子どもが読んでも、大人が読んでも、読むたびに、とても大切なことに目覚めさせられる一冊だと思う。