ふと思い出した昔の一目ぼれ結婚の話

一目ぼれなんてこの世にあるのだろうかと思っていて、ふと今日、思い出したことがある。


私の母方の祖母の母方の方の親戚の話だそうだが、明治の頃の話。


私の祖母の親戚は、普通の町の商家の娘さんだったそうだが、朝、家の前で打ち水をしていたら、たまたま通りがかった人が見そめて、是非にと懇願されて結婚したそうである。


その相手の男性というのが、小さな藩だったそうだが、九州のある藩の家老さんの家で、明治で一応四民平等とはいえ、当時は身分の差が違うということで、両方の親が困ったそうだ。


向こうの親が言うには、全く身分や家柄が違い過ぎると困るとのこと。
それで、こちら側の親が、家系図が一応あったので、遠くさかのぼっていったら、「藤原」と書いてあったそうだ。
いったい何の藤原なのか、あの藤原氏なのかよくわからないが、とりあえずその家系図を見せたら、それでOKという話だったので、無事に結婚できたそうである。


なんだか、大雑把な話というか、それでいいのか?という気もするし、日本人の大半は源平か藤原かにつながる家系図を持って(つくって?)そうなので、誰でもそれなら結婚できるんじゃないかと思うが、とりあえず、世の中に本当に一目ぼれで結婚するということがあったということと、明治の頃はまだ身分差というものが多少問題になったこと(とそれでもあんまり問題にならなかったこと)がわかって面白いエピソードだった。


いったいその人が祖母の何にあたる人だったのか、いったいどこの藩だったのか、今となっては祖母が亡くなって久しく経つのでよくわからない。
まぁ、そんなことはどうでもいいことかもしれない。