絵本 「光をめざして走れ 時代をさきがけた吉田松陰」

光をめざして走れ―時代をさきがけた吉田松陰 (影絵ものがたりシリーズ)

光をめざして走れ―時代をさきがけた吉田松陰 (影絵ものがたりシリーズ)


すばらしい絵本だった。


長州を書き続けてきた作家・古川薫さんが文章を書かれているだけあって、普通の絵本をはるかに超える情報量が、練りに練られて、しかも並々ならぬ情熱で書かれていて、とても胸を打つ一冊になっていた。


あらためて、吉田松陰の純粋さと行動力と至誠の生涯に胸打たれた。
宝のような人だったと思う。


松陰の子ども時代のように、貧しくとも(農民と変わらない農作業を家族たちも松陰もしていたという)、高い志と情操を古典を読むことによって身につけ、旅を愛し書物を愛し、人を愛し国を愛せば、そのような人生こそが、最も豊かな人生ということになるのだと思う。


また、松下村塾では、読書ばかりではなく、「相労役」といって、一緒に庭の草むしりや石臼での米搗きを行ったという。
そういうことも、本当に大切だろうなぁと思う。


多くの人に読んで欲しい一冊。
子どももちろんだが、大人にこそ読んで欲しい。