選挙の日の夜に思ったこと

一昨日の深夜、民主党のF候補の事務所から家に帰りついた。
それまで、ささやかながら、私も少しばかりお手伝いをしていた。


厳しい結果となったが、これが現実なので、あまりあれこれ思い煩ってもしかたないのだろう。
次にどうすれば良いか。
そのことをよく考えて、いかにこの状況を乗り越えていくかを考えることが、いかなる困難な状況においても、大切なことだろう。


勝敗は兵家の常。
今日勝った者が次には敗れ、今日敗れた者が次には勝つことは、いくらでもあることである。
それはごく当たり前のことなので、自然なこととして受け入れて、次に勝てるように最善を尽くすのみだ。


自民党も、2009年の選挙では大敗して、さぞかし悔しかったろうし、中には落ち込んだり、呆然自失とするする人も多かったろう。
その中で、再び巻き返し、今回の勝利を得たことは、敵ながらあっぱれと思う。
安倍さんも無念の退陣から、再びここまで巻き返したのは、見事と思う。


今度は、こちらが、これから三、四年の間、じっと耐え、捲土重来を期す番だ。


Fさんは本当によくがんばったと思うし、スタッフやボランティアの方々も本当によくがんばったと思う。
最善は尽くしたと思うので、これで負けても悔いはあるまい。


長年のFさんの支持者のおじいさんおばあさんたちの、無償のボランティアの姿には、本当にたびたび胸打たれ、頭が下がる思いだった。
そうした草の根の方々の地道な無償の努力と行為は、たとえ選挙戦そのものに今回は負けたとしても、決して無になるわけではなく、それ自体限りない光を放つものだと思う。
少なくとも、私はそれを確かにこの目で見たし、決して忘れない。


また、Fさんの秘書や事務のスタッフ、および助っ人で馳せ参じた労働組合行政書士等の人々は、本当にみんな面白い人々だった。
彼らと知り合い、ともに多くの時を過ごすことができたことは、この上ない喜びだったし、生涯の宝と思う。


極めて厳しい現実ではあるが、そうであればこそ、この現実をあるがままに直視して、より一層の実力を磨き養い、敗因を分析してそれを乗り越えていくしかない。
今後は、民主党は、政党としての結束を内部で固めることと、日ごろからの発信能力を高め磨くことと、自民党との対立軸をより明確に打ち出すことの、この三つが、復活のためには特に重要になると思われる。
この三年の間、始終党内で対立分裂してきたことと、発信能力がなんとも低かったことと、自民党との対立軸の設定に成功できなかったことが、今回の敗因の主なものだったろう。
敗戦そのものは選挙にしばしばありえることで、大切なことはその教訓を今後どのように生かすかである。


今回の選挙戦で、数ならぬ一雑兵の一人とはいえ、ささやかながら少しは戦えたことを、自分は誇りに思う。
また、日本全国にいる、最善を尽くして共に戦った人々を、心から讃えたいと思う。
平治の乱の後の源氏のつもりになって、これをどうひっくり返すか、これから何年もかけるつもりで、ひたすら忍耐と修練を心がけるしかない。
非常に厳しい現実となったが、だからこそ、この現実を必ず乗り越えてやると強く思う