現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第一節 第二節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門)


 『阿弥陀如来の海のような御姿を観想し集中するための功徳の教えの入口』一巻
                           仏弟子・善導が記しました



「集中するための方法と対象について」



第一節


一、『観無量寿経』によって阿弥陀如来の観想に集中する方法を明らかにします。
二、『般舟三昧経』によって念仏に集中する方法を明らかにします。
三、経典によって念仏する道場に入り、念仏に集中する方法を明らかにします。
四、経典によって念仏する道場において懺悔し往生の願いを起すための方法を明らかにします。




阿弥陀如来の御姿の観想に集中するための方法」


第二節


観無量寿経』によって、阿弥陀如来の御姿の観想に集中するための方法を明らかにします。『観無量寿経』と『観仏三昧海経』を出典としています。


阿弥陀如来の純粋な金色の御身体、頭から放たれる丸い光はどこまでも照らし通し、その御顔や御姿が端正であることは比べようもないことを観想すべきです。
念仏者たちは、あらゆる時や所において、昼夜に常にこの想いを描き、行住坐臥にもこの想いを描きなさい。常に心を西方に向けてとどめ、西方浄土の聖なる方々や、あらゆるさまざまな浄土の宝石の荘厳などの姿に及ぶまで、目の前に向かい合っているかのようにしなさい。このことを知るべきです。